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お知らせ

令和3年度 伊藤學賞・技術功労賞の受賞者決定

わが国の鋼橋技術の進歩・発展に貢献・寄与された方を称える「伊藤學賞および技術功労賞」の受賞者が、以下のとおり決定しました。
表彰式は令和3年10月1日(金)開催の当協会東京地区「橋梁技術発表会(銀座ブロッサム(中央会館)ホール)」にて行ないます。

伊藤學賞:依田照彦氏

早稲田大学 理工学術院 名誉教授

依田照彦氏は、早稲田大学理工学部の教授として、長年、鋼橋の若手技術者を育成されるとともに、平成9年版の「鋼構造物設計指針(一般構造物および合成構造物)」(土木学会)の作成に尽力されました。その後、平成17年6月に土木学会鋼構造委員長に就任されてからは、「鋼・合成構造標準示方書」の出版に熱意を傾けられ、平成19年に「鋼・合成構造標準示方書の総則編・構造計画編・設計編」の出版においては設計部会長として主導的な役割を担われました。この示方書は性能規定型設計を具現化したという点で高い先導性を誇っており、鋼橋技術の発展における功績は非常に高いものであります。
また、平成19年の米国ミネアポリスI-35W橋の崩落事故では、国土交通省調査団としていち早く渡米し、原因究明に取り組まれるとともに、自身の著書を通して既設橋の老朽化やメンテナンスの重要性について広く社会に訴えて来られました。
上述のとおり、長年に渡る多くの業績は、わが国における鋼橋技術の発展や若手技術者の育成に多大な貢献をなされました。

依田照彦氏

技術功労賞:笠坊 英彰 氏

㈱IHIインフラ建設 取締役 橋梁事業部長

笠坊英彰氏は、(株)IHI及び(株)IHIインフラシステムでは、設計技術者として、中日本高速道路(伊左布IC橋工事、三ケ日JCT工事他)や首都高速道路(SJ32工区連結工事、鋼製橋脚隅角部補強1-9工区他)において、高速道路の機能強化を目的としたJCT工事や老朽化した鋼橋の改築工事に主導的な立場で従事されて来ました。
また、(株)IHIインフラ建設では、取締役橋梁事業部長として、中日本高速道路における大規模更新工事の先駆けとなった中央道小早川橋他床版取替工事、小田原厚木道路川端高架橋他床版取替工事おいて工事の統括管理を行うとともに、川端高架橋他床版取替工事においては交通規制の短縮を目的とした最適な床版取替の技術提案をされました。
上述のとおり、橋梁設計及び大規模更新工事など高難度な保全工事の駆者として、鋼橋の発展に多大な貢献をなされました。

笠坊 英彰 氏

技術功労賞:高田 嘉秀 氏

川田工業(株) 技術顧問、川田建設(株) 理事

高田嘉秀氏は、兵庫県南部地震では当協会の一員として、鋼橋の早期復旧に向け「鋼橋復旧仕様(案)」の作成や工期短縮を目指した「鋼・コンクリート複合橋脚」の検討及び適用に向けて尽力されました。また、新東名高速道路建設工事では、これまで主流であった鋼少数鈑桁と長支間PC床版に替わり、長支間鋼・コンクリート合成床版の適用に向けて技術的課題を検討し、当協会に提言することで現在の鋼・コンクリート合成床版普及の礎となりました。
また、一部材一断面における摩擦接合高力ボルト接手の合理化では、フランジ接手とウェブ接手の共同作用を評価し、フランジとウェブを個別に設計しない総すべりモーメントの考え方を適用することで、ボルト接手の合理化(ボルト本数の低減)を推進されました。
上述のとおり、鋼橋の技術開発において多大な貢献をなされました。

高田 嘉秀 氏

【問合せ先】

一般社団法人日本橋梁建設協会 事務局

TEL.03-3507-5225 FAX.03-3507-5235